1.親権及び監護権の指定の意義
親権とは、未成年の子の財産を管理し、子を代理して法律行為をする権利義務のことをいいます。
監護権とは、未成年の子に対して身上監護（身の回りの世話等）をする権利義務のことをいいます。
離婚時には、夫婦どちらかを親権者として指定しなければならず、共同親権は、認められていません。
なお、親権と監護権を分離する旨の合意が無ければ、親権者として指定された者が監護権者となります。
2.親権と監護権の分離
親権者の指定に関し、夫婦間で揉めているときは、妥協案として、親権と監護権を分離して処理することがあります。
例えば、親権者を父、監護権者を母として指定し、日頃子は、母と同居しているものの、子が当事者となる契約等の法律行為に関しては、母ではなく、父が子を代理するようなことが考えられます。