1.住宅ローン付不動産の財産分与の意義
離婚時に財産分与として、夫名義の住宅ローン付不動産がその対象とされることが多くあります。よく用いられる方法としては、下記の方法があります。
(1)履行引受
離婚時に住宅ローンの名義を夫から妻へ変更することなく、そのままにしておき、妻が事前に夫からその返済資金を受領し、これをもとに妻が住宅ローンを返済し、住宅ローン完済後、夫から妻へ不動産の所有権移転登記を行い、財産分与する方法
(2)免責的債務引受
住宅ローンの残債務を妻が支払うことを前提に金融機関の承諾を得た上で住宅ローンの名義を夫から妻へ変更しておき、妻が事前に夫からその返済資金を受領し、併せて夫から妻へ不動産の所有権移転登記を行い、財産分与する方法